新刊がベストセラーの杉村太蔵さんと、年間配当582万円でFIREを実現した長期株式投資さんが指南!!骨太な高配当株投資

『杉村太蔵の推し株「骨太」投資術』(文藝春秋)で、「推し株」というユニークな投資スタイルを提唱している杉村太蔵さん。著書では、国の成長戦略に注目する「骨太投資」とともに、個別株投資の魅力についても語っている。今号の特集テーマは「高配当株投資」。杉村さんは高配当株をどのように位置付けているのか。銘柄選びの考え方や日本経済の展望について聞いた。
取材・文/清家茂樹 写真/榎本壮三
杉村太蔵(すぎむら たいぞう)
1979年生まれ、北海道出身。元衆議院議員。2005年9月、第44回衆議院議員総選挙で最年少当選を果たす。労働問題を専門に、特にニート・フリーター問題など若年者雇用の環境改善に尽力した。現在は、各メディアで活動する一方、新規創業支援を中心とした新しいまちづくりを提唱し、2022年7月、地元旭川市で「旭川はれて屋台村」を開業。2024年1月には、山口県下関市に「唐戸はれて横丁」を開業した。趣味のテニスは、元国体で優勝したほどの腕前。3児の父。
長期株式投資(ちょうきかぶしきとうし)
1977年生まれ。「日本の配当株」専門の元サラリーマン投資家。2023年3月、資産1億円を達成しFIRE(早期リタイア)を実現。22年間の投資生活で磨いた投資のノウハウを、Xやブログで発信中。
「いい投資家」とは「いい有権者」である
――ご著書『杉村太蔵の推し株「骨太」投資術』(文藝春秋)がベストセラーとなっていますが、杉村さんのいう「骨太投資」とは、どのような投資スタイルなのでしょう?
杉村 この本で最も伝えたいのは、「いい投資家は、いい有権者である」ということです。株式投資というのは、言い換えればこれから世の中がどう変わっていくかを予測することですよね。その方向性を決めているのが、政治です。選挙になると、多くの人は公約を読んで投票するのですが、選挙が終わったあとに読み返す人は意外と少ないのが現実です。わたしは、むしろ選挙後こそ重要だと思っています。政権与党の公約には、「これから日本をどうするのか」が明確に書かれています。投資家にとっては、非常に価値の高い一次情報であるということを意味します。
――本のなかでは、いわゆる「骨太の方針」の重要性について触れています。
杉村 わたしは毎年、政府の経済財政の基本方針となる「骨太の方針」を読み込んでいます。なぜかといえば、「この国になにが足りないのか」「政府はなにを解決しようとしているのか」が、そこに書かれているからです。官民一体となって取り組む社会課題に対しては、必ず大きなお金が動きます。わたしは毎年6月に発表される「骨太の方針」を読み込み、「これは来るな」と思うキーワードを探します。そして、関連する業界や企業を調べていくのです。読者のみなさんもそうですし、個人投資家には、新聞やテレビだけでなく、できるだけ一次情報にも触れてほしい。そうすることで、自分自身の視点で将来を考えられるようになるはずです。もちろん、「骨太の方針」を読んだからといって、必ず勝てるわけではありません。でも、国がどこへ向かおうとしているのかを知ることは、投資家にとって大きなヒントになりますよね。わたしはそう考えています。
インデックスにはない個別株投資にある魅力
――ここ近年のNISAブームをきっかけに投資をはじめた人のなかには、「インデックス投資だけでいいのかな?」と感じ始めている人もいます。そうした人に個別株投資の魅力をどう伝えたいですか?
