“3大リスク”に要注意!元銀行員FPが語る「ドル建て保険」の仕組みとは

外貨建て保険のひとつで、保険料の支払いや保険金の受け取りがドルで行われる「ドル建て保険」。興味があっても、踏み切ることができずに悩んでいる人もいるのではないでしょうか。そこで今回はYouTube『かず【資産運用・経済チャンネル】』から、元銀行員FP・かず氏が「ドル建て保険の基本的な仕組み」について解説する動画をセレクトしました。
ドル建て保険と投資信託・株との違い
ドル建て保険には複数の種類があり、毎月もしくは毎年積み立てるタイプと、一括で保険料を払う一時払い保険があります。投資信託や株との大きな違いは、利回りが決まっていること。かず氏によると債券運用に似ていて、「保険会社で債券を買って代わりに運用してくれてるというようなイメージ」とのことです。

一時払い保険の場合、商品は“保障”重視タイプと“運用”重視タイプに分けられるのがポイント。保障重視の商品は、たとえば1,000万円を払い込んで債券運用し、死亡など万が一があったときに約3,000万円の保障を出す仕組みです。
一方、資産運用を重視するタイプには10年、20年、30年など複数の期間が設定されていて、たとえば「10年でこれぐらいの利回りを出しますよ、というもの」になります。そんな運用重視タイプのドル建て保険と比較されやすいものとして、かず氏が挙げたのがアメリカの10年国債。商品によっては、ドル建て保険は米国10年国債よりも利回りが高くなることがあります。
かず氏によれば、保険会社は契約年数よりも「長い年数の国債を買っていたりとかする」そう。たとえば契約者には「10年」の米国債として利回りを還元する一方、資金が潤沢にある保険会社は実際には「30年」の米国債を購入しているそうです。30年国債と10年国債の年利回りの差を、保険会社は利益として確保するというからくりです。運用を重視するのであれば、「利回りを比較して、メリットがあるのであればドル建て保険という選択肢もありなんじゃないか」というのがかず氏の考えです。

ドル建て保険の“3大リスク”
続いて、ドル建て保険のリスクを見ていきましょう。かず氏によるとリスクは大きく分けて3つあり、1つ目は円からドルに変換するため「為替リスク」が生じるということ。2つ目は「市場価格調整」で、途中解約の場合にはその時の金利状況によって解約返戻金が調整されます。そのため、利益が出ることもあれば損が出ることもあるという点に注意しなければなりません。

3つ目は、解約時に手数料を取られる「解約控除」。かず氏によると、保険の場合は特に早期解約時にかなり大きい手数料が取られるようになっていて、「短期で運用する場合はそもそも向いていない」といいます。そんな3つのリスクを理解しているなら、ドル建て保険は「基本的にはいい商品」。ただし保障メインか運用メインか、目的に沿った商品を選ぶようにしないと契約後に後悔することも……。

続いてかず氏が言及したのは、ドル建て保険にまつわる銀行・証券会社での販売トラブル。ドル建て保険の仕組みを理解しないまま購入した場合、かず氏いわく「保険だから手堅いですよっていう説明を受けたのに元本割れしてるのなんでだってなる」そう。
また、銀行や証券会社では、転勤などで“担当者が変わる可能性”がある点にも注意しなければなりません。とくに長期スパンでの運用は、満期を迎えて解約しようとしたとき担当者がいなくなっていて、後任がついていない状況もあるというかず氏は指摘します。もし窓口で契約を迷うようであれば、「やめるようにしてください」とアドバイスしています。
リスクを理解した上で購入を
かず氏によると、ドル建て保険をおすすめできるのは「相続対策を考えている人」と「債券運用の代わりとして長期での運用を検討している場合」とのことです。。ドル建ての一時払い商品は多くの保険会社が販売しているため、ドル建て保険を検討する際は「いろんな会社で商品比較ができる方に相談をするようにしてください」とアドバイスを送っていました。

最後に「保険といえど金融商品なので、そこにはリスクは必ず存在します」「リスクをわかった上で買うようにしてください」と伝えたかず氏。ドル建て保険を購入しようか迷っている人は、正しい知識を身につけるためにも今回の動画をチェックしてみてはいかがでしょうか。
かず
元銀行員の現役ファイナンシャルプランナー。「保険」「証券」を一括でフラットに見れること、自身が相談に乗りつつ担当者になることを強みとしている。宅建免許を保有しており、住宅ローン等の相談も可能。現在は資産運用や経済について発信するYouTube『かず【資産運用・経済チャンネル】』を運営しており、株投資やゴールド投資、投資信託など専門知識を駆使した内容をわかりやすく解説している。また、適正な資産配分や保険の見直しなど、資産運用にまつわるオンライン相談も受付中。
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@Kazu_fp
