「応援したい会社」を1年追ってみたら、見える景色が変わっていました【ハナミラ×ジャパニーズインベスター コラボ企画】

1年越しの再会。ずっとウォッチリストに入れていた「あの会社」へ
こんにちは。ハナミラかずよです!
私は女性投資家コミュニティ「ハナミラ」に所属し、投資を学び始めて4年になります。今回、個人投資家と企業をつなぐメディア「ジャパニーズインベスター×ハナミラ」のコラボ企画として、「ハナミラレポーター」として日経・東証IRフェア2026に参加してきました。
昨年の日経・東証IRフェアで、私はTAKARA&COMPANYという会社に出会いました。決算短信や有価証券報告書、株主総会の招集通知、統合報告書。投資家が普段何気なく目にしている企業の開示資料を、その裏側で支えている会社です。
昨年の記事で、私はこう書きました。
「応援したい会社がまたひとつ増えました」
あれから1年。その言葉どおり、TAKARA&COMPANYはずっと私のウォッチリストに入っています。株価を見たり、決算を読んだり、新しいニュースが出れば確認したり。そして今年も、同じブースを訪ねました。
さて、1年後。どうなった?
会社説明会をやめてブース説明に集中!「華やかさ」に隠された戦略
まず目に入ったのは、ブースの変化でした。昨年は資料が並んでいたスペースに、今年はモニターが置かれ、映像が流れています。全体の雰囲気もぐっと洗練されていました。
ノベルティも変わりました。昨年はなかったと思うのですが、今年はおしゃれなブルーのアルミボトルに、シックな吸水傘ポーチ、そして今はやりのあのシール!これは喜ばれそう。
ノベルティひとつとっても、誰に届けたいのか、どんな人にブースへ足を止めてもらいたいのかが、見えてくる気がしました。話を聞くと、昨年は会社説明会にも出展していましたが、今年は説明会への出展をやめ、その分ブースに力を入れたとのこと。説明会には多額の費用がかかるそうで、限られた予算や人員をどこに使うかという判断が、ブースの変化にも表れていました。
なるほど。ブースは、ただ用意された場所に企業が出ているわけではないんだ。この話を聞いてから、他社のブースを見る目も少し変わりました。なぜこの会社はここにお金と人をかけているのだろう。何を伝えたいのだろう。そんなことまで考えるようになりました。
3年で売上6割増。500億円の目標をどのように達成するのか?
この1年間、株価は大きく上下しました。そして7月に発表された「中期経営計画2029」では、2026年5月期の売上高311億円から、2029年5月期に500億円を目指す計画が示されました。
つまり、3年で売上を約6割伸ばす計画です。
そこで気になったのが、311億円から500億円まで、何を積み上げていくのだろうということでした。

用意した質問より、ふとこぼれた「素朴な疑問」で視界が開けた
今年は事前に決算短信や中期経営計画を読み、AIとも壁打ちしながら、質問を6つ用意していました。AIをどう収益につなげていくのか、株主還元を大きく変えた背景は何か、500億円への成長を何でつくるのか、M&Aをどう使っていくのか、など。
ところが、実際に用意した質問としてきちんと聞いたのは、500億円への成長を何でつくるのか、ということくらいだったと思います。
せっかく6つも用意したのに。
でも、不思議なことに、昨年よりずっと多くの話を聞くことができました。ひとつ尋ねると、そこから話が広がり、新しい疑問が浮かんで、また聞いてみる。気づけば、準備した質問をひとつずつ消化するような取材ではなくなっていました。
私はもともと質問があまり得意ではなく、昨年もTAKARA&COMPANYの方に、会社説明を聞いてもうまく質問できないと相談していました。そのときにいただいたのが、
「質問がなければ、応援の言葉でもぜひ」
という言葉でした。
その後、さまざまなIR担当者の方と話す中でも、企業は個人投資家、とりわけ女性投資家の声をもっと知りたいのだと感じる機会が増えました。だから今年は、質問が上手になったというより、完璧な質問を考えてから聞こうとしなくなったのかもしれません。
「ここ、よくわからないんですけど」
その場で浮かんだ疑問を、以前より口にできるようになりました。
今回のIRフェアの会場へ向かう直前に、ある疑問が浮かびました。
昨年は、決算短信や有価証券報告書を作っている会社なんだ、ふーん、で終わっていました。でも今年になって、その先が急に気になったのです。決算資料を作るということは、企業の業績を発表前に知ることになるのではないか。
そこで、ものすごく素朴な疑問が浮かびました。
それで株って買えるの???
社員の方にぼそっと聞いてみると、企業の重要な未公表情報を扱う立場であるため、株式売買には厳しい制限があるとのことでした。
なんてこと!!!
あれだけ企業と投資家をつなぐ仕事をしているのに、自分たちは自由に株を買うことができない。投資家のための仕事をしている人たちほど、投資には慎重でなければならない。その立場の重さを、少しだけ実感しました。
この話を聞いて、「IR支援」という仕事が昨年より少し立体的に見えました。単に資料を作るのではなく、企業の大切な情報を預かり、それを正確に市場へ届ける。昨年は「決算資料を作る会社」だったTAKARA&COMPANYが、今年は企業と資本市場をつなぐ、そのかなり深いところにいる会社として見えてきました。
AIと壁打ちして気づいてしまった、私の「わかったつもり」
この1年、AIを使って決算短信を読んだり、質問ポイントを整理したりすることが増えました。でも、一番大きかったのは、「これってどういう意味?」「つまり何?」「まだよくわからない」と何度も壁打ちするようになったことです。
わからないことは「わからない」と言わない限り、解像度が上がらない。知っている言葉は増えていくし、意味もわかる。でも、本当にわかっていたのだろうか。
私、けっこう“わかったつもり投資家”をやっていたんだな。
「その売上が乗ったんですよね」わかりやすい一言で点と線が繋がった
今回、その「わかったつもり」がひとつ崩れた瞬間がありました。
取材中、過去10年ほどの売上推移を見ながら、ある年だけ大きく伸びている理由を尋ねると、社員の方がわかりやすくこう答えてくれました。
「この年はM&Aしたので、その会社の売上が乗ったんですよね」
ほんの一言でした。特別な説明でもありません。でも、なぜかその言葉が強く残りました。M&Aによって買収した会社が連結対象となれば、その売上がグループの業績に加わる。そんなことは頭では知っていました。けれど、目の前の売上推移と実際の会社の話が結びついた瞬間、それまで知識として理解していたことが、急に実感を伴って入ってきたのです。
あ。そういうことか。
新しい知識を得たわけではありません。知っていたことが、初めて自分の中で動き出したような感覚でした。文章で読んでいたときには頭の表面を滑っていたものが、会話になった途端、ぐいぐいと自分の中に入ってきた。
こういう瞬間があるから、資料を読むだけでなく、企業の方と直接話してみたくなるのだと思います。

TAKARA&COMPANYと話すと、IRフェアそのものが面白くなる
TAKARA&COMPANYの方と話すのが楽しいのは、自社のことだけを教えてくれるからではありません。話しているうちに、投資家としての見方まで少しずつ広げてもらえるからです。
今回、印象に残ったのはこんなことでした。
●出展企業に、出展企業の中に競合がいるかを聞いてみる
●初出展の企業なら、なぜ今IRに力を入れているのかを考えてみる
●出展には、費用だけでなく人員や準備の手間もかかることを意識する
●出展後の出来高や株主数の変化が、企業にとって出展効果を見るひとつの手掛かりになる
それまで私は、IRフェアを「投資家が企業の説明を聞きに行く場所」としか見ていませんでした。でも、こうした話を聞いてから、他社のブースまで少し違って見えるようになりました。
TAKARA&COMPANYを知ることで、TAKARA&COMPANY以外の会社まで少し見えるようになる。
早速、教えてもらった競合他社の説明も聞いてみました。正直なところ、今はまだ私には違いがよくわからない。
ただ、あとから資料を見ると、競合他社もM&Aによって事業を広げ、その効果を受けて中期計画の業績目標を上方修正していました。
そこで、TAKARA&COMPANYのブースで聞いた「その会社の売上が乗った」という一言が、今度は別の会社の数字を見るときにもつながりました。

「出会い」から「対話」へ。会社を追うと、自分の見方も変わる
昨年の記事で「応援したい会社がまたひとつ増えました」と書いてから1年。本当にウォッチリストに入れて、決算や株価、新しい動きを追ってきました。今年、もう一度同じ会社の方と話してみて気づいたのは、会社を追うことで見えるものが増えるだけでなく、見る側の自分も少しずつ変わっていくということでした。
聞きたい質問を準備したのに、結局ほとんど使いませんでした。それでも昨年より深く話せた。資料で得た知識も、人との会話で突然実感に変わることがあり、ひとつ腑に落ちると、また次の疑問が生まれる。
企業を知ることは、数字や資料を読むことだけではないのかもしれません。話して、聞いて、考えて、また見る。その繰り返しの中で、投資家として見える景色も少しずつ変わっていく。
昨年は「出会い」。
今年は「対話」。
わかったつもり投資家、まだまだアップデート中です!
ハナミラについて

「未来デザイン×資産運用アカデミー ハナミラ」は、株式投資を中心に、女性が自分らしい人生と資産形成を両立するための実践型スクールです。20代〜60代の幅広い世代が在籍し、累計受講者は1,200名以上。生活に根ざしたサービスや、信頼できる経営者などから企業を見つける「推し活投資」を通じて、楽しみながら銘柄分析や売買タイミングの判断力を養えます。初心者でも一歩ずつ投資判断力が身につくカリキュラムとコミュニティが特長。日本女性が経済的に自立することで、日本企業と社会にも資金が循環する——そんな未来の実現を目指しています。
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ハナミラかずよ
ハナミラ歴3年。女性投資家コミュニティ「ハナミラ」で日々投資を学びながら、個別株やテーマ株に挑戦中。投資スタイルは「推し活投資」。アイドルを推すように、社長や企業を応援する目線を大切にしています。研究機関で働いていることから、ものづくりやテクノロジーに弱いタイプ。世の中を変えてくれそうな技術をもつ会社に出会うと、つい応援したくなる。推しが増える一方で日本も捨てたものじゃないと実感中。
