「営業×人財」の構造改革が進行中 2026年度計画値を大幅に引き上げ 今中期経営計画でROE7%達成を目指す(株式会社いよぎんホールディングス 代表取締役社⻑ 三好 賢治)

いよぎんホールディングス
証券コード5830/東証プライム
ステークホルダーの皆さまへ
「2024年度中期経営計画」初年度においては「営業×人財」の構造改革に向けたキックオフとして、事業ポートフォリオと人財ポートフォリオの再構築に着手しました。業績面では、過去最高益を3年連続で更新することができましたが、次なる10年に向けて経済インパクトの極大化に努め、企業価値を向上させていきます。
地域は今、人口減少という誰も経験したことのない未曾有の局面を迎えています。この難局における地域金融機関の使命は、地域やお客さまの課題やニーズを起点として、提供する価値の量と質を徹底的に高めていくことに尽きると考えています。引き続き、ビジネスモデルの変革に取り組み、お客さまの新たな挑戦を後押しし、地域の持続的な発展に貢献してまいります。
代表取締役社⻑
三好 賢治
新本社ビル竣工で変わる働き方
2025年3月に新本社ビル「新南館」が竣工しました。20年来の経営課題であった「本店建替えプロジェクト」の1棟目が無事完成し、お客さまをお迎えできたことに安堵するとともに、設計・施工に携わった関係者および地域の皆さまのご尽力に感謝申し上げます。「新南館」は想像していた以上に機能的で、職員も最先端のオフィスで働けることを喜んでいる様子です。また、お客さまからは「街が変わった」、「これを機に、どんどん街づくりを進めてほしい」という声もいただいています。今後も県や市、近隣の企業とも連携しながら、都市機能が充実した魅力ある街づくりに貢献できればと思います。
また、2棟目の「新本館」の建替えも今夏よりスタートしました。2029年春の竣工に向けて「新南館」の運用において見えてきた課題も織り込みながら「新本店はどうあるべきか」を引き続き議論し、プロジェクトに反映させていきたいと思います。
遡ること10年、2015年度中計においてBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)を重点戦略と位置づけ、業務のデジタル化と簡素化、本部集中などを進めてきました。当時、総合企画部長であった私が徹底して拘ったことが、ストックとフローの両面における「ペーパーレス化」です。まずはストックされていた紙資料を思い切って断捨離することから始め、保存が義務付けられている伝票や書類等は電子化およびドキュメントセンターへの集中保管を進めました。フロー面でも、経営会議をはじめ様々な場面で配布・回覧されていた膨大な紙資料を一切廃止するよう指示しました。今回の本社移転は、そうした取組みの集大成でもあります。
「新南館」には、個々が紙資料などを格納するキャビネットは備え付けていません。職員一人につきロッカー1つしか割り当てがないので、紙資料は基本的にほとんど持てません。会議資料は全てデータベースで展開し、会議室のモニターや各人のパソコン、タブレットなどで閲覧するようにしています。
移転を機に「いかに生産性を高めるか」という意識が多くの職員に芽生えたことも大きな変化です。現在、本部機能は移転前より多い8カ所に分散されましたが、そのなかで職員が「生産性を落とさずに仕事ができるか」ということを真剣に考え、会議そのものの在り方を見直したり、フロー面でのペーパーレス化をより一層進めるなど、限られた時間と人でより生産性を高めていく風土が醸成されています。
「新本館」の完成時には、松山市内に点在するグループ会社も含めた本部機能の組織集約を行い、グループシナジーの最大化を目指していきます。また、「多くの人が集まる街のシンボルマーク」として、お客さまや市民の皆さんの憩いの場となるようホールやカフェなどの設置も検討しています。何より、若者や優秀な人に「地元に戻って働きたい」と思ってもらえる場所を創ることができれば幸いです。
関税政策を巡る不確実性への対応
昨今の経済情勢においては、ロシア・ウクライナ戦争等の長引く地政学的な対立に加えて、米国における第2次トランプ政権発足後、矢継ぎ早に打ち出された政策措置が全世界に大きな影響を与えています。7月にいったん日米間および欧米間での関税交渉が合意に至りましたが、米中間の協議は先送りの状態が続いており、世界経済・日本経済にとっての不確実性は引き続き高いと感じています。
日米間の相互関税は15%で妥結しましたが、詳細は未定であり企業に与える影響が見えてくるまでにはまだ時間を要すると思われます。とは言え、関税率は従来のゼロから15%に引き上げられますので、それを各企業が負担するにせよ、価格転換するにせよ、企業業績の悪化要因となり、設備投資計画の下方修正や賃上げ気運の低下に波及する可能性があります。こうした背景は日銀の追加利上げの意思決定にも関わってくると思われます。
また、こうした各国の通商政策の動向如何で、物価や商流が大きく変わる可能性が否定できません。愛媛県内企業の米国向け輸出額割合は約4%と、約20%を占める全国平均に比べて直接的な影響は限定的である予想されているものの、中国や東南アジアを経由して米国向けに間接的に輸出しているケースもあるため、地域企業の業績に及ぼす影響が見通せない状況です。
不透明感の強い状況が続いておりますが、当社グループとしては、今後の動向を注視しつつ多面的に情報を収集・分析し、その結果をお客さまと共有しながら対応策を検討していくという姿勢でサポートしていくとともに、予防的な側面も含む資金調達の相談に対しても、積極的に応じていきたいと考えています。
国内に目を向けると、マクロでは「コストカット型経済」から「投資も賃金も物価も伸びる成長型経済」への転換を模索する一方で、人口減少による人手不足が深刻化しており、2030年にかけての労働需給ギャップ拡大が経済成長への下押し圧力となる懸念があります。このような社会課題に対して、当社グループでは「人口減少・少子高齢化」をマテリアリティに特定し、デジタルを駆使した地域の生産性向上、付加価値の高い商品・サービスの提供や金融教育活動等に取り組んでいるところです。
なお、人口減少時代の到来は、唯一確実に予測できる未来です。この地域の共通課題に対し自治体が中心となり、中長期的な視点で様々な政策を展開されていますが、個人的には少子化対策として特に女性の県外流出に一定程度歯止めをかけるような政策が必要だと思っています。そのためには、女性が経済的に自立し、地元でキャリアを築き、充実した人生を送れるような企業が県内に数多く存在することが不可欠です。
当社グループにおいても、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の一環として、女性活躍推進等に注力するとともに、取引先に対しても女性の採用を増やすよう提案しています。合わせて、給料も増やし管理・監督職にも就き活躍してもらう、そうした雇用創出と所得増加の好循環を生み出すことができれば、地元に残る、帰ってくる若い人も増えるのではないでしょうか。
2024年度業績と今後の見通し
2024年度業績は、親会社株主に帰属する当期純利益が前年度比35%増の533億円で、3期連続で過去最高益を更新しました。
当初計画策定時においては、円金利の上昇は極めて緩やかなペースにとどまるとの前提のもと、2023年度に計上した高水準の有価証券関係損益の減少を想定していたため、前年度比で減益となる予想でした。しかし、想定以上のペースで上昇した円金利をしっかりと資金利益の増加につなげて、当初計画を大きく上回るコア業務粗利益を計上できたこと、また、円投外債を中心に相場動向を捉えた債券の売却に加え、政策保有株式の売却を進めた結果、有価証券売却益を計上できたことから、良好な財務上の成果をあげることができました。
今年度以降については、緩やかながらも継続的な国内金利の上昇を見込んでおり、堅調なトップラインの増加を期待しています。こうした背景を踏まえ、経済インパクト指標である「親会社株主に帰属する当期純利益」「連結ROE」「連結コアOHR」について、それぞれ2026年度計画値を大きく引き上げました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、過去最高益となった2024年度水準をさらに上回る580億円を目指し、その結果、当社グループが目指す水準として掲げていた「連結ROE7%」を今中計で前倒して達成する計画としています。チャレンジブルな目標水準ではありますが、円金利の上昇をはじめとする外部環境の好転をしっかりと収益性向上につなげていくとともに、お客さま起点のコンサルティング強化を通じ、目標達成を目指していきます。
持株会社体制移行の成果
この10月で持株会社体制に移行してちょうど3年になります。これまでの成果について申し上げると、1つは、グループ子会社のガバナンスや内部統制のレベルが、伊予銀行と同程度まで引き上げられたことがあります。今後はサイバーセキュリティやBCP(事業継続計画)なども含めたリスク管理機能を持株会社が一括して担うことで、さらなる業務効率化につなげていきたいと考えています。
もう1つはグループ会社間でのリレーションの強化と、トスアップ件数の増加です。人財交流や「CRMグループダッシュボード」の導入、各種会議体へのグループ各社の参加などによりコミュニケーションが活性化し、トスアップ件数も月間300件弱と、3年前と比べて倍増しています。
そのなかで、グループ各社それぞれの特徴や得意分野を活かしたコラボレーションが生まれています。例としては、「伊予銀行ものづくり支援チーム×いよぎんデジタルソリューションズ」の製造業向けDX支援、「伊予銀行×いよぎんキャピタル」のファンド運営による事業承継・M&A支援、「伊予銀行×いよぎんディーシーカード」のハイレベルなマーケティングを活用したキャッシュレス支援によるカード会員・加盟店開拓などが挙げられます。
特に2023年4月に設立した「いよぎんデジタルソリューションズ」は、2期目で黒字化を達成する好調ぶりです。お客さまのDXへの関心の高まりを受けて、相談件数、伴走支援契約件数ともに増加しており、同社が販売代理店となる「いよぎん広告サービス」も取引先の信用力アップと売上拡大に貢献するメニューとして好評です。また、昨年度より新たに伊予銀行店頭のデジタルサイネージを活用した「店内サイネージ広告」をラインアップに追加したことで、ビジネスのさらなる伸展が期待されます。
事業ポートフォリオと人財ポートフォリオを再構築
「2024年度中期経営計画」の初年度進捗については、全体の9割強の施策が計画通り順調に推移しており、申し分ないと評価しています。「10年先を見据えて目標を立て、3ヵ年の中計を3回は回さないと変革は進まない」というのがこれまでの経験を踏まえた私の持論です。過去を振り返ると「2015年度中計」から「2021年度中計」までの3回の計画を遂行するなかで、独自のビジネスモデルである「DHDモデル」を構築し、徹底した業務プロセス改革とデジタルサービスの創出に取り組んできました。
これにより「D(Digital)」の実装については他行に先行する形で成果をあげることができたため、もう一度原点に立ち返り「H(Human)」にフォーカスしたのが、今回を含む今後3回の中計です。10年先を見据えた「稼ぐ力」を高めるため、「営業×人財」の構造改革を進めています。
なかでも企業価値および資本収益性向上に向けた「事業ポートフォリオの再構築」は経営上の本質的な課題であり、中計初年度にて、これまで不足していた事業性評価指標とモニタリングルール、いわゆる「事業評価のモノサシ」を策定しました。今年度においては、「強化すべき事業」「改善すべき事業」の抽出・可視化を実施し、経営資源の配賦を含めた各事業の今後の方向性をそれぞれ検討しています。
これと並行して「人財ポートフォリオの再構築」にも取り組み、事業ポートフォリオに連動した人財の量・質の向上を図っているところです。人財の「量」については、営業店BPRや本部業務見直しによる人員捻出により、戦略的に強化すべき部門に再配置していきます。人財の「質」については、事業ポートフォリオの実現に向けて必要とされるスキルを明確に定義・可視化し、現状とのギャップを把握したいと考えています。
コンタクトセンターの高度化を実現
また、今中計における特筆すべき進捗として「アップグレード戦略」におけるチャネル部門の取組みがあります。「D」と「H」が高度に融合したコンサルティング体制の構築に向けて、これまで伊予銀行内に分散していた「お客さまサポートセンター」「電話受付センター」「ビデオチャット受付センター」のハイブリッドチャネル機能を統合し「ダイレクトコンサルティング部」を設置しました。
この部署は、いわゆるコンタクトセンターですが、設置に合わせて「COPC®CX規格認証Release7.0」を地方銀行として初めて取得しました。「COPC」は世界中の優秀なコンタクトセンターのベストプラクティスを基準として、パフォーマンスの実績を重視する国際品質保証規格であり、お客さまへのサービス提供の正確さや品質、業務運営の効率性等が評価されたものです。
ダイレクトコンサルティング部では、お客さまからの相談や問い合わせ対応などのインバウンド業務、電話やチャット、オンライン面談を活用した提案を行うアウトバウンド機能を順次強化していく予定です。これにより、対面チャネル、ハイブリッドチャネル、デジタルチャネルの体制が整うこととなります。次世代型店舗等のリアルチャネル、AGENTアプリ等のデジタルチャネルと並ぶキーチャネルとして「コンタクトセンターの高度化」を図り、お客さまにとって最適のチャネルで最適なサービスの提供に取り組みます。
営業コンサル人財の育成に注力
昨年も申し上げましたが、今中計のカギを握るのは「H」です。当社グループでは、人財こそが持続的な競争優位の源泉であると捉え「人財育成に過剰投資はない」という信念のもと、その実現に取り組んできました。今中計では長期ビジョンの実現や10年先を見据えた「稼ぐ力」の向上、地域やお客さまへの価値提供力をより高めていくために、戦略実行を担う「H」のマインドセットを行い「自律型人財」の育成に注力しています。
人財育成に取り組むうえで、社内の研修制度・ツールに関する投資を惜しまないことはもちろん、それに加えて、本年4月より人的資本投資の一環として「Cubic Booster(キュービックブースター)制度」を導入しました。これは、職員が従事している、または今後希望する職務に直接必要な知識やスキル、資格の取得および業務に活かす目的で行う自律的な自己啓発に要する費用を「年間10万円」を上限に補助する制度です。補助対象は、試験対策講座や外部セミナー、講演会、動画学習サービス、通信講座、資格登録・更新等としており、制度開始後3ヵ月で2,300件を超える申込みがあり、大変嬉しく頼もしく感じています。今後は対象の幅をさらに広げていくことも検討しており、より一層「自律的な学びの支援」に注力していきたいと思います。
また、人財育成・成長支援のベースとなるインターナルコミュニケーションを活性化する目的で、伊予銀行内で所属長を含む役職員を対象とした「1on1ミーティング」を全部室店で開始しました。各職場の上司と部下が対話を重ねていくことで、相互理解の進展や信頼関係の構築を図り、職場における心理的安全性を向上させ、職員のモチベーションやエンゲージメントの向上、自律的なキャリア形成の促進につなげています。
こうした「営業×人財」の構造改革を実行し、地域経済・産業の持続的な発展に資する圧倒的なコンサルティング力を具備し、従業員1人あたりお客さま営業利益を着実に向上させていくために「営業コンサル人財1,000人体制」を目指しているわけですが、ここで「営業コンサル人財」のあるべき姿と育成について紹介させていただきます。
お客さまのよき相談相手となり、課題を見つけて解決策を提案すること。顕在化しているニーズだけでなく、場合によってはお客さまが気づいていない潜在的な課題を抽出し、解決に導くこと――。私がイメージする「営業コンサル人財」とは、こうです。トップ訪問で、私自身がお客さまのもとを訪れた際に、「いよぎんの担当者は、こんなことまで提案してくれて、本当に役に立つ」という声を多くいただきますが、お客さまを起点として潜在的ニーズを掘り起こし、提案活動を行っている人財が育っている様子が窺え、大変嬉しく思っています。
「営業コンサル人財」の育成に向けては、営業現場における「基本プロセスの徹底」と「ロープレ活動の定着化」に取り組んでいます。特にロープレは、知識を実践に結びつけるうえで極めて有効な手段です。お客さまとの面談機会は限られており、そのなかで結果を出すには、担当者の属人的な努力や工夫では結果にばらつきが生じます。面談時にどのような交渉をしてくるべきか、何が苦手でどこを改善すべきかなど、ロープレを通じて事前に確認し、そのうえで結果に対して的確な指導を行うよう徹底しています。ロープレ時間の捻出等、現場での苦労も少なからずありますが、こうした日々の積み重ねが、営業力の底上げと提案力の強化、ひいては当社グループの競争優位性をさらに高めることにつながると信じています。
地域金融機関の使命
2024年度決算の通り、財務的な結果は良好である一方で、営業部門の底上げを進めていくなかで、特に現場においてしっかりとお客さまに向き合うという営業の基本動作の徹底や、それを管理する仕組みを組織として機能させていくことが継続課題だと考えています。
また、これまでの積極的なデジタル実装の成果である「DHDモデル」を昇華させるとともに、デジタルの最前線で起こっていること、例えば生成AIを使った業務プロセスの変革や営業の高度化などを通じて、ビジネスモデルをさらに変革していく必要があります。
繰り返しになりますが、人口減少は地域金融機関にとって不可避の脅威です。当社が直接的にそれを食い止めることは困難ですが、地域経済がダウンサイジングしながらも“筋肉質”となるサポートを行うことで、当社グループの企業理念である「潤いと活力ある地域の明日を創る」を実現していきたいと考えています。
今春、金融庁が地域金融機関と「持続可能なビジネスモデルの確立に向けた対話」を行う旨の方針を示したことが話題となりました。今回の金融庁の問いは、短期的な個別課題に対するモニタリングではなく、地域の金融仲介機能を発揮するために、中長期的な経営環境の変化への取組み状況や戦略的ビジョンを確認するものと認識しています。
こうした背景を受けて、地銀再編機運の高まりも注目されています。あくまでも一般論ですが、金融機関の経営には規模の利益が働きやすく、経営の持続性を維持するうえで経営統合や合併などの再編が有力な選択肢の1つになることは確かです。資金交付制度や独占禁止法特例制度といった施策も追い風となり、同一県内での合併や県境をまたぐ経営統合など、地銀再編の動きは今後加速していくものと思われます。こうした再編トレンドのなかにおいて当社グループが存在感を発揮していくためには、次なる10年を見据えた成長戦略をしっかりと落とし込んでいくことに尽きると思います。
当社グループの強みの1つとして、創業以来、地域や地元企業とともに一緒にリスクを取り成長してきたことが挙げられます。今中計においても、「地域経済・産業の持続的な発展」をマテリアリティの中核に据えており、地域経済・産業の発展に貢献することを使命として、お客さまの新たな挑戦や価値創造を支援していきたいと考えています。
また、政府や経済団体、企業が一体となり地方創生を推進する動きが加速していますが、一方で規制の壁や多数のステークホルダーの思惑、人的リソースの不足など、クリアすべき課題が山積しているのも事実です。こうした課題を解決し、地方創生をやり遂げていくために最も重要なことは「関係者の熱意」であると私は確信しています。
まずは熱意を持って様々な人たちを巻き込み、地方創生への思いをつなぎ、広げていくことが何よりも重要です。このような姿勢で、今後も地域とともにサステナブルに成長していきたいと思っています。
さらなる企業価値向上に向けて
企業価値向上に向けた取組みとしては「市場的価値」と「社会的価値」に整理して施策等を展開していくことが重要だと考えています。
「市場的価値」については、収益性・効率性・成長性から成る経営指標「経済インパクト」を設定し、当社グループへ与える経済インパクトを極大化することで企業価値の向上を目指すこととしています。特に収益性に関しては、前述の通り、将来的に目指す姿としてROE7%を掲げていましたが、これを今中計にて達成するよう目標を修正しました。
「社会的価値」については、5つのマテリアリティを起点とする事業活動を通じて「社会インパクト」を創出していきます。そのためには、グループ社員の「マテリアリティの自分ごと化」が肝要です。経営陣が率先し、臨店時の「車座ミーティング」などにより職員との双方向のコミュニケーションを深めたり、インターナルコミュニケーションの一環として「社長談話室」と称し、社長である私の想いを社内イントラで全職員に発信・共有するといった活動を行っています。
また、この統合報告書もそうですが、透明性の高い情報開示を積極的に行っていきたいと思っています。特に投資家とのコミュニケーションにおいては社会インパクト指標の1つとして「ステークホルダー対話回数100回以上」を掲げており、昨年度は合計151回の対話を実施しました。2025年度も海外IRをロンドン、シンガポールで開催するなど、精力的に活動しているところです。
今後も当社グループの持続的な成長と企業価値向上に向けた取組みを推し進めていきますので、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
※本記事は、「株式会社いよぎんホールディングス 統合報告書 2025」より転載しております。
