TPM NOW!!モバイルの長寿命化という 新たな価値を社会に提示する テクノロジーカンパニー

株式会社ニューズドテック
2025年12月22日上場
証券コード:484A
市場:TOKYO PRO Market(TPM)
J-Adviser:宝印刷
代表取締役社長
粟津 浜一
Hamakazu Awazu
再生・循環モデルで描く 持続的な成長戦略
2025年12月22日、株式会社ニューズドテックが東京プロマーケット(以下TPM)に上場した。社名は〝NEW〞(新品)と〝USED〞(中古)を組み合わせた造語で、新品と中古の垣根をなくし、テクノロジーで長寿命化という新たな価値を提示していく姿勢を表している。
創業は2009年。代表の粟津浜一氏は、110年続いた毛織物業を営む家系に生まれ、オイルショック後の産業衰退を目の当たりにしながら育った。実家周辺の急激な変化を経験したことが「会社経営の怖さ」という原体験となり、当初は経営に関心が薄かったという。宇宙エンジニアを志して大学院まで進むも挫折を経験。転機となったのはスマートフォン時代の到来だった。端末に価格が付く時代になると読み、2008年に個人事業としてスタートし、2009年に法人化。再生・リユース事業に絞りビジネスモデルを磨き込んできた。
上場を志したのは創業当時からである。独立時、祖母から「会社を作って独立するなら日本を背負いなさい」と言われ、社会的責任と信用を示す象徴として上場を明確な目標に置いた。2013〜2015年にかけては市場の混乱もあり、短期利益を狙う動きが業界に広がったが、同社は本業を貫き、持続性あるモデルの確立に注力。その結果、成長基盤と事業モデルが整った段階でTPM上場を実現し、取引先・顧客からの信頼を一層高めている。
同社は再生スマートフォン・再生タブレットの販売およびレンタル事業を展開している。中古端末を仕入れ、詳細な検品、データ消去、バッテリー交換、液晶・外装の研磨、必要に応じた修理を施し、限りなく新品に近い品質へと再生する「エイジングケア」が特長だ。さらに独自アプリ「スマホカルテ」を端末に導入し、バッテリー劣化や不調の兆候を定点観測で可視化する。万一NGが出れば交換・回収し、あらためて再生ルートへ戻す。使命として掲げるのは「温故知創でモバイルを次世代につなげる」。単発販売で終わらない、循環型の提供価値を磨いている。
3つの強みで競合他社と差別化
同社の強みは3つある。1つ目は「スマホカルテ」。人間でいえば体温計や血圧計のように、利用者がいつでもどこでも自己診断できる仕組みで、故障してデータが取り出せなくなる前の判断を可能にする。2つ目は「再生」というブランド戦略。「中古」ではなく「再生」と定義し直し、高品質な端末として販売・レンタル事業を展開。現状は台数ベースで法人向けが約7割、個人向けが約3割と需要は広く、個人向けECでも高い評価を得ている。3つ目は「従量制」への挑戦だ。端末の使い方に応じて料金を調整するフェアな設計を志向。大切に使う利用者が報われ、良質な端末が戻ることで、次の顧客への提供価値も高まる好循環を狙っている。
「予測」と「従量制」でさらなる成長を目指す
2019年の電気通信事業法改正以降、端末価格は実質0円から本来の水準へ戻り、高付加価値機種の普及も相まって高価格化が進んだ。一方で可処分所得は伸び悩み、端末の利用期間は約4年以上へ長期化。買い替え理由の中心はバッテリー劣化や故障であり、未来の状態を事前に知らせることができれば、切り替え需要を前倒しで獲得し、端末の再生・循環モデル市場の拡大が見込まれる。
現状のスマホカルテは定期診断が中心だが、今後はモバイル端末の落下や温度等をモニタリングし、そのデータをAIが利用者ごとの使用傾向として学習し、バッテリー残量の推移や劣化を見通す機能を開発する。例えば「このまま使うと18時の予定までに残量が危険域に入る」といった予測アラートを出し、計画的な充電や交換を促す。さらに落下衝撃や端末温度等のデータも取得し、故障リスクを可視化することによって、丁寧に使用する行動変容を後押しする。2026年1月には米ラスベガスで開催されたテクノロジーの見本市「CES」に出展し、「OMAMORI for SMARTPHONES(スマホのお守り)」と題して講演。これを機に海外展開に本格的に挑んでいく。
従量制も、将来的には使用時間だけでなくバッテリー消耗や利用負荷に応じた課金へ発展させ、フェアな料金設計と高品質な端末回収の両立を目指す。スマホを起点にパソコンや家電など他デバイスへ領域を広げ、モノを長く使う文化を普及させ、循環型社会に資する新たな価値創造を進めていく方針だ。
TOKYO PRO Marketにおいて直接買付けが可能な投資家は、プロ投資家(3億円以上の金融資産を持つ個人を含む)に限られます。一般投資家は取引所に直接買注文を入れることはできません。
※この記事は2026年4月25日発行のジャパニーズインベスター129号に掲載されたものです。
