戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の只中と総理
岸田文雄総理は防衛大学校卒業式で訓示し「我が国周辺においては核・ミサイルを含む軍備増強が急速に進み、力による一方的な現状変更の圧力が高まっている。我々は世界の歴史の転換期を目の当たりにしており、我が国は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境のただ中にある」と日本を取り巻く安全保障環境に強い危機感を示した。
そのうえで「私は我が国の主権と独立を維持し、我が国の領域と国民の命を守るため、国家安全保障戦略を始めとする三文書を策定した。重要な目標は武力侵攻といった脅威が我が国に及ぶことのないよう、有事の発生を抑止することにある」と5年間で43兆円を投じ防衛力強化を図ることの正当性を強調した。
岸田総理は「平和を維持し、有事の発生を抑止するため外交力の強化とともに、防衛力の抜本的強化を目指しており、三文書に掲げた目標の実現に向け、政府を挙げて取組んでいる。防衛力の中核は自衛隊員。装備を扱う個々の隊員が最大限に能力を発揮し、組織的・効果的に運用できて初めて、防衛力機能が発揮される。隊員の能力を引き出し、部隊を組織し、作戦を立案し、実際に指揮して運用する、これこそが幹部自衛官に求められる役割」と自覚を促した。そして「国民に期待され、信頼される自衛官に相応しい高い規律をもって、任務に当たってほしい」と述べた。(編集担当:森高龍二)
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